うさ日記

あるがまま。

あなたの知らない世界

自分ちの郵便番号を調べようと思って、Googleに自宅の住所を入れたのね。
そうすると、なんて言うんだっけ、他のユーザーがよくセットで検索してる言葉が勝手に出てくるじゃない?
目に飛び込んできた〔殺人〕の文字。
そりゃあもうびっくりしましたよ。
息が詰まりましたよ、おんなじ町内で殺人なんて、しかも2年前なんて思いっきりわたしもその頃から今のマンション住んでるし。

あまり詳しくは書けないけど、調べてみると親が子供に手をかけてしまったそうです。
ニュース映像のキャプチャがあったので開いてみると、一瞬でそこがどこだか分かりました。

わたしは今住んでいるところは比較的治安のいい場所だと思っていたので(夜中に「テメー殺すぞ」、「開けろって!!!」と叫ぶ若いお兄さんはなんかいますが)、正直かなりショックで。

しかも親が子供を殺害するというのが一層闇を深くしている。
なんだか、件のマンションの前を通るたびに、重苦しいような気になってしまうわけで。
「知らぬが仏」とはよく言ったものです。
それでもそこでずっと生活を続けている人がいるんだよなあと思うと、正直いい気持ちはしないだろうなあと勝手に想像してしまう。

ま、長い歴史の上で、人が誰ひとり死んでない土地を探すほうが難しい話だと思うけど。笑

パンが好きな26歳の女性

「パンが好きな26歳の女性」という言葉がテレビから発せられて、母と顔を見合せて、そのあとどちらからでもなく、お互いにプッと吹き出した。
「それって、」
「わたしのことじゃん!」

テレビが言っていたパンが好きな26歳の女性は、やまゆり園の事件で、殺害された被害者のことだった。
この事件で殺害された入所者の人たちは、名前が公表されていない。
年齢と性別と、好きだったものと、似顔絵を公開して、命の尊さをNHKの特設サイトで伝えているらしい。

一体この世の中にパンが好きな26歳の女性はどのくらいいるんだろう。
きっと物凄い数だ。
亡くなった女性にはたまたま障害があって、わたしにはなかった。
それだけのことだ。

それでもわたしは、なぜか彼女たちの死に、親身になれずにいる。
北島三郎のファンだったり、缶コーヒーを買うのが日課だったり、囲碁が好きだったりする彼や彼女らが、どこか遠い遠い外国の人のような感覚でしか捉えられない。
きっと家族に障害者がいたら、もっと親身にこの問題に向き合えるのだろうけど、実感のないわたしみたいな奴が、もっともらしいことを言っても、偽善にしかならないから。

きっとこんなことを言えば怒られる。
「冷たい奴だ」「差別的な奴だ」、と言われる。

それでも、模範的なことを言ってお茶を濁している人よりは、正直だし、真摯に向き合っているような気はする。

番組に寄せられたメッセージで、若い女の人が、「差別するつもりはないけど区別はしている」と、はっきり言い切っていた。
専門家の人は確か、それに対して「役に立たないとか、そういう考えが間違っている」というようなことを言っていた気がする。
価値のある人間かどうかという観点では役に立つとか立たないとか言うのはナンセンスだ。
でも、生産性があるかどうかという観点では?